先日、9坪ハウスを訪れた際、初めて三鷹の森ジブリ美術館を訪れました。
開館から24年を経ても幅広い年代の方が時間を待つ列に並んでおり、自分は子どものため旅程に組み込んでいたので少し不思議に思いながら、入り口をくぐりました。
広々とした館内は中央に吹抜けがあり、その両端に展示室がある。濃密な展示内容を見終えると吹き抜けの賑わいを眺めながらベンチで一休みできるようになっていた。
展示内容はアニメーターの仕事場の再現や実際に使う絵具などの道具、人物と背景画の製作過程のエピソードや画そのものなどがあり、地下にはミニシアターも。
なかでもアニメーターの素質について書かれた言葉が印象に残りました。
絵の才能以上に
スピーディに描けること
肉体がタフであること
人間に対する愛情あふれるまなざしがあること
が大切だそうで、絵がどんなに上手でも、それだけでアニメーターが勤まるわけではないのですよ、ということでした。
またアニメーターの仕事は、長時間労働の傾向にあるけれど
その時間が「自分の内面に向き合う時間」のため、労働が苦にならないとのことで
「会社として営業成績を上げる」や「製品にミスが無いかをチェックする」など自分の外にある事象と対峙するのとは少し趣が異なる性質の仕事であるから と受け止めました。
このことは建築設計においても共通することのように思います。
図面を描いたり、おさまりを考えたり、工程やものの流れ、人の動きを考えながら空間を作っていく行為は、社会的な行為であると同時に自身の内面と向き合ってアウトプットしていく工程という点で、似ていると思いました。
子どもは子どもで動くアニメーションを見たり、屋上のロボット兵のところに案内してくれたりと楽しんでいました。

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