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女性建築士による住宅設計

私が携わる「住宅設計業界」のおしごとは、土・日に住まい手さんとのお打ち合わせが多いので、ハウスメーカーや工務店など「業界」の求める人材、すなわちお客さまとお打ち合わせを行う設計士像は、「土・日に働けて残業ができる人」です。

 

設計の現場には「お母さん業」や、家事やご近所づきあいをしながら住まいを切り盛りする「主婦業」をされている方も少ないのが現状ではないでしょうか。

 

年間何十棟のノルマをこなすなら、毎週末、お施主さんと向き合う打合せが必要のことと思います。

 

けれど年間2~3人のお客様のお話をじっくり伺うスタイルであれば、必ずしもそうではありません。

  自宅兼設計事務所を営む 「お母さん」だからこそ、通勤にかかる時間や家事を終えた夜の時間を仕事に充てられるので余裕のある仕事の進め方が可能です。余裕があるからこそ、お子さまの急な熱などによる打合せ日の変更にも柔軟に対応できるのです。

 

「主婦」だからこそ普段、家事を担う立場だからこその、お施主様の生活スタイルに合わせた間取りのご提案が可能です。

 

たとえば家事の負担を軽減する間取りとして、「家事ラク動線」という言葉があります。

キッチンと洗面所と浴室が一本の動線上でつながれていれば家事がラクかといえば、

かならずしもそうではありません。洗濯物を干すタイミングが朝か夜か、どこに干すか(バルコニー/室内//乾燥機)、そして乾いた洗濯物をどこにしまうか。アイロンをかける場合はどこでかけたいか。それはご家族により違うことと思います。洗面所が寝室に近い方が良い場合もあるかもしれません。

 

「家事ラク動線」は、じっくりお客様の生活スタイルを教えていただくなかで出てくる答えだと考えています。

 

 どこかの会社に属するのではなく、かといって孤立するわけでもなく、同業の方と連携しながら、住まい手にとっての家づくりの最適解を一緒に考えるような仕事の進め方をしてまいります。