昨日は、森とすまいの会 101回目となるサロンでした。4代続く製材所 「永田木材」さんの工場見学と、座談会を開催しました。
私は受付など補助的なたちまわりをさせていただきました。
永田木材さんは、天然乾燥にこだわり天竜杉の4m材、6m材など様々な材を在庫しています。
そして、図面の意図を読み取りながら、木を見極めながら丸太から構造材・造作材などへ加工・製材・出荷しています。
座談会では林業組合の方、林業家の方、元県職員の方にも登壇いただき、番匠設計室 眞瀬さんがモデレーターをつとめながらお話を伺いました。
4寸角の柱は樹齢50年ほどのもの。木の中心(芯材)を柱にして、まわり(芯去り材)は床材などになるかといえばそうではなく、貫板や杭棒となる。床材は樹齢70~80年でないとよい材が取れないそう。
耐震等級を取るために、瓦屋根の下地に、湿気に強い杉の野地板ではなく、構造用合板を使わざるを得ないケースが増え、芯去り材の使いみちが減っているとのこと。
木を伐採した場所にしばらく置いて、葉を枯らす「葉がらし材」は色がきれいで含水率も安定しているので、大工さんが好んで使われる そう。そのお話ぶりは、言葉にしきれない確信に満ちていて、私も葉がらし材を使ってその良さを実感してみたいと思いました。
ところが葉がらし材は優良木材補助金は使えないとのこと。個人の林業家や適した乾燥機械を持たない製材所は、補助金の画一的な枠組みから外れていたりする。結果設計者、さらにエンドユーザーに情報が届かない。
今植えた木が使われるのは何十年も後なので、その何十年後を見据え、良いものを良いものとして、語り継げる人がいる間に確かな知識・知恵とともに次世代に、住まい手の方に残していけるしくみづくりをする必要・責任が私たちにはある と痛感する回でした。
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